ぱちぱちれんさい | ナノ
 芸は身を助く、学もまた然り



「空知ちゃんって如何にもお嬢様って感じだよね」


「えっ? な、なんで?」


「わかる、空知の立ち振る舞いとかすげー丁寧で洗練されてる感するよな」


「え、そう? 別にそんなことないと思うけど…」


「ちなみに小さい頃、習い事とかやってた?」


「一応、ピアノとバレエはちょっとだけやってたけど…」


「うわ、典型的お嬢様だ」


「そ、そんなに? 別に女の子だったら普通なんじゃないの?」


「巴、お前なんか習い事とかやってた?」


「バレーと体操とそろばんやってた」


「ほら見て、同じ女の子でもこの色気の無さ。やっぱ空知ちゃんがお嬢様なんだって」


「蹴るぞテメー! でも小鳩はほんとにお嬢様だよ、中学は聖アンナだし」


「マジで? じゃあマジのお嬢様なんだな」


「どこそこ?」


「この辺で唯一のミッション系の女子校。すごいお嬢様学校で有名なとこだよ」


「あー、飯の前とかたまに十字切ってたのはそれでか」


「え、うそ! ご、ごめん、中学は給食の前とか十字切ってたから、癖になっちゃってて…」


「いや謝ることはないけど。でもそう考えたら若利君と空知ちゃん、お坊ちゃまとお嬢様同士でお似合いなのに、敵が強すぎるのが残念だねー」


「う、牛島くんは関係ないでしょ…! っていうか凹むからそういうこと言わないで…orz」


「マジか、牛島ってお坊ちゃんなんだ!」


「巴、知らなかったのか? おーい若利、お前ちっさい時に習い事とか何やってた?」


「茶道と華道と、あとバイオリンもやっていた」


「すげー、マジのお坊ちゃんじゃん!」


(バ、バイオリンを弾く牛島くん…! 絶対かっこいいぃぃぃぃ…!)


「空知、顔が緩みきってんぞ」


「っていうか、そう言う天童は何か習い事してたの?」


「俺は英会話教室を3日で逃げ出した」


「それ自慢げに言うことじゃねーよ」










「古典とかこの世から消えればいいと思わない?」


「す、荒んでるな巴」


「今日、古典の小テストあったみたいで…。巴、どこがわからないの?」


「全部」


「なんでその科目を選択したのよ」


「理数系を選択してたら進級できないからだよ!」


「開き直ってんじゃねーよ」


「古典だと今やってるのは『木曽の最期』だっけ? 巴、こういうのは先に現代語訳を見て、ストーリーを覚えちゃえばいいんだよ。古典だって、もとを正せば物語なんだから」


「そっか、なるほど! えーっと、木曽の最期って巴御前が無双する話だよね?」


「大体あってるけど違えよ!!!」


「巴ってなんで白鳥沢入れたの?」









出、出た〜www 理数系取ったら留年まっしぐらだから選択科目オール文系奴〜www



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