言葉の綴り | ナノ


手紙を一通、送りました



傍らで笑う君へ

アーリーティーを一緒にどうですか?

諦めでもましてや望みでもなくて
ただ、受け入れただけ

僕は君に何か遺せただろうか
言葉は脆いから、勿忘草を君に
平気大丈夫出来る、何度繰り返しても完璧にはいかなかった

その困った顔が一番好きだよ(嘘、ほんとは笑顔が一番好きだ)
そういえば僕は本当のことを言うのが苦手だった
握ったその手は太陽よりも暖かく
今日は君の願いを全部叶えたい気分なんだ
許されるのなら愛していたい
涙よりも愛を君に
来世で会いましょうとか無責任なことは言わない
誰かを想って流す涙を拭いてあげるだけ

幼き記憶を辿っては嗚咽を押し殺し

ありもしない妄想を繰り返して、きっと僕は正気を保つ

役目を果たした君は漆黒に浮かぶシリウスのようだった

君が幸せである為に
例え喉元に武器を突き付けようと僕の正義を貫く

(僕にはこの仄暗い水底が似合いだ)



(僕は深い湖の底で眠っています。何度選択を迫られても、僕はきっと同じことを繰り返す。貴方と、僕が大切に思う全ての幸せを願わずにはいられないから。愛されたいんじゃない、愛したいから)








カタストロフィー:大きな破滅。劇や小説などの悲劇的な結末。破局。

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