▼高速メリーゴーランド
気持ちいい事は嫌いじゃない。むしろ好きだ。
でもさぁ、アイツの言いなりにばっかなるのは癪だから―――――
『やだね』
『あ?なんでだよ…』
むすっと唇を尖らせて顔をそむけると持田の低い声が不機嫌さを増す。
なんでもクソもない。久々のオフだというのに…突如、現れた持田によって拉致された挙げ句に奴の自宅であるマンションに監禁状態だ。
暫く会えない日が続いたものの俺様ぶりは相変わらず健在だ。
腹をたてたところでこの王様の横暴が収まるわけもなく、かと言って我が儘を聞いてやるのもなんか納得がいかない。
『ねぇってば達海さん聞いてんの?』
『聞こえねぇー』
持田は後ろから抱き締めると背中から回した手でじわりと肌をなぞり上げて触れてくる。
普段から凶悪張りの態度なくせに持田はいつだって大切なものを扱うかのごとく此方に触れるのだ。
(俺にはそんな価値なんて無いのにね)
此方の気持ちなんて御構い無しだ。
『っ…ふぁ』
耳から首筋をやんわりと舌で舐められてこそばゆい。竦むと同時に快楽の熱を灯され体が震えた。
『ぁ…だから、やだっつってんじゃん…』
もぞもぞと身を捩らせてもそう簡単に持田から逃げられるはずもない。そんな事くらいわかってるけど。
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『あっ…ひゃあ、ぁう///』
持田の少し低い体温が晒された下肢を伝う。中途半端に放り出された性器は根元から抑えられて達する事も許されず。
持田は達海の雄からひっきりなしに溢れ出す半透明の液体を掬い、指先だけで快楽だけを与え続ける。
『もち、だぁっ…///』
上擦る声で呼んでも持田は愉しそうに笑うだけで手を緩めてはくれない。心底性格の悪い野郎だ。
『ははっ、いい眺め』
いつもより幾分機嫌が良さそうに持田が笑う。躊躇う事無く双丘の狭間の孔へ指が伸びる。
ぬちゅりと飛沫にまみれた指は段々と本数を増して達海を苦しいほどの快感へ追い詰めた。
そして、既にぐったりなるほど蕩けさせられたところへ持田の熱い猛りが貫く。
『あぁっ、やっ』
容赦ない腰使いに胎内を抉られて、ガクガクに痺れるような快楽に溺れるしかなかった。持田に触れられた部分がまるで全部溶けてしまうような錯覚に囚われたまま意識を飛ばした。
『持田、お前は最低だよ…』
だらりと投げ出した肢体にシーツだけ羽織ってぼやく。
『ははっ、何言ってんの達海さん。最高の間違いだろ?』
不遜なまでに自信を纏う王様…
なんだか気に食わないけれど。
(このまま蕩けちゃって混じ合うならさ…俺はお前がいいよ)
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4000hitフリリクではたけさんからいただいたモチタツでした。
理想のモチタツをいただいてとても嬉しいです。本当にありがとうございました!