おあずけ。
…おかしい。
今日はこれ以上無いって位の晴天。
ここの所雨ばっかりだったから皆の気分もテンションも上々、なんだけど…
妙に違和感を感じるクルーがひとり。
ロビン。
いつも通り朝からずっと見てたんだけど、
纏ってる空気がピリピリしてるっていうか、
緊張してるっていうか…
いつもはぽわぽわのほほーんと無防備に笑顔を撒き散らしてるロビンが、
今日はキビキビ動いてる。
っていうよりも…しっかりと足を動かそうとしてるの?
余裕がなさそう。
でも他の野郎共は何も変わらず接してるし…気のせい?
もやもや。
何かあったのかなー。
何か…
あ、そういえば昨日のロビンは妙に縮こまって寝てたのような。
昨夜は特に寒かったし。珍しくて可愛くてつい見入っちゃったのよねー。
大人っぽいロビンが赤ちゃんみたいに自分を抱いて寝てるからギャップにくらっと…危ない危ない妄想の世界へ飛び立つ所だった。
だっていつもはお行儀よくぴしっと寝てるんだもの私は悪くないわ、
って、
あれ?
もしかして。
「ロビーン?」
自分でも気持ち悪いほどわざとらしい笑みを浮かべてロビンに近づく。
ついでに近くにいたチョッパーを引っ付かんでロビンに突き付ける。
「なぁに?航海士さ「診察しよっか♪」」
「…何でバレたのかしら?」
そう困惑した声で呟くのは、
頭に氷のうを乗っけられてベッドに横たわる黒髪のお姉さま。
あの後すぐに医務室に押し込んで診察、やっぱり風邪らしい。
Dr.チョッパーは休めばすぐ良くなるから安静にしてろよ?
って女部屋にロビンを運んで出ていった。
こういう時は頼りになるわね…流石医者だわ。
私はというと、チョッパーから風邪薬を預かって馬鹿ロビンのお世話係をしている。
それでさっきのロビンの発言に繋がるんだけどね。
全くこのお姉さまってば。
「あのねー。そりゃあ…、」
言いかけて、開いた口を閉じる。
いつもいつも見てるもの、
アンタが気になるから。
…好きだから。
こんなこと、ロビンにはどうしたって言えないけど。
まぁ誤魔化しておこう、うん。
「…続きは?気になるのだけど。」
「何でもないわ。っていうか何で隠してたのよ?そもそも。」
どうせロビンの事だから、心配掛けたくないとか、
そんなことなんだろうけどさ。ぶつぶつ。
ロビンは黙って私を見てる。なによもう。
まぁいいわ、とりあえず起き上がらせて…
薬どこ置いたっけ。
あ、あったあった。
よいしょーと薬を掴もうと手を伸ばしたら、
その手をロビンに掴まれた。
え。
「ど、どうし「…教えてくれないの?」」
…
…はい?何この急展開。
なんか子供っぽいというか素直っていうか、
寂しそうに私の手を握ってる。
熱だからなの?そうなの?ラッキー!
それにロビンの目が心なし潤んで見えるし、
ってそれも熱のせいよね。
「あのね、」
「うん?」
「私、航海士さんの事が…」
なに?何?これはもしかしてもしかする展開なの?
えっうそちょっとまだ心の準備がっていうかこのままうまく行ったら
ちゅーとかしちゃっても良いかな、良いよね!良いはずよ!
それにロビンがそれで楽になるなら風邪だっていっそ大歓迎だし、
さあロビン続きを言って!
わくわく。
「…」
どきどき。
あれ?
「…ロビーン?」
「…。」
……
そうですかまさかの寝落ちですか。
いや良いのよ?安静にしてて貰いたいからね。
別に期待なんかっ…期待なんか…っ!
ま、しょうがないわよね。
さらさらの黒髪を撫でて眠るロビンを眺める。
眠っている時まで整ってるなんて反則だと思う。
「ねぇ好きよ、ロビン。」
思わず口から出てしまい慌てて起きてないか確認する。大丈夫ちゃんと寝てる。
よし、とりあえず氷変えてあげよう。
薬は後で起こしてからでも大丈夫よね。
「…早く元気になってね。」
願わくばさっきの続きを教えてくれますように。
掴まれた手を握り変えしたら、ロビンが微笑んだような気がした。
…そういえば何で隠してたのか教えてもらってないわね。
もしかしてさっきのは誤魔化し?誤魔化しなの?
治ったらまず何よりもお仕置き(セクハラ)してやる…!!
+++
不完全燃焼…!
でも私には出来なかったんだ!すいません!
お題は「ナミロビのロビン風邪話で、ロビンが風邪の事を内緒にしていた」です。
凄い素敵なリクエストにもかかわらず上手い事纏まらず本当にごめんなさい…!!
こんなのでよければ、貰っていただけると嬉しいです。
本当に、本当にすいませんでした…。
888hit有難う御座います!
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