初めてなの、こんな気持ちは。
hunch.
恋なんてものは知らなかった。
生きるために必要な術として「擬似恋愛」的な関係を持ったことはあるけれど、
自分を見失うほどの誰かになんて、巡り合ったことなど無かった。
愛だの恋だのそんなものは自分の命を危険に晒すこと。
しないならしなくてもいいし、むしろ必要とすらしていなかった。
筈、なのに。
彼女に出逢った。出逢ってしまった。
自分を守るだけで精一杯のこの手は
彼女を危険に晒すのではないのだろうか。
…馬鹿馬鹿しい。嘲笑が洩れる。
何もかもを傷付け奪うだけでは飽き足らず、
ただ自分の為だけに無残にも命まで口にした、この手に。
どうしてあの少女を守れるというのだろう。
どうやっても彼女を傷つけるだけじゃないのか。
触れたくて抱きしめたくてただ彼女を傷付けたくない。
嘘。
傷付きたくないの。
でも、それでも、嗚呼、
どうしようもない自己嫌悪、嫌悪。
日々流れる略奪者の血が「傍に居たい」だけの私を侵食する。
友愛、恋愛、仲間、夢、独占欲、欲、
初めてなの、こんな気持ちは。
ただ傍にいて貴女の成長を、幸せを、
願い続けていられたなら良かったのに。
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ロビンちゃんはナミさんが好きすぎて
自己嫌悪とかしちゃう人だったら良いと思う。
しかしいつまで片思いなんだろうこの人たち。
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