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真昼間からなにやってんだ

※『猛獣の飼い方10の基本』設定。来神時代。R-18。
匿名さまリクエスト「猛獣設定のシズイザでエロ」



































窓の外に広がる青い空を見上げて。
はあ、と臨也は深い溜息を吐き出した。
今は授業中だ。たぶん今頃は他の真面目な生徒たちは授業を受けているはずである。
だというのに。

「臨也、集中しろ」
「…はーい」

なんでこんなことになっているんだろう、と臨也は現在の自分の状況を憂いていた。
午後の授業中の空き教室。
臨也を組み敷いてシャツをたくし上げて胸やら脇腹やらを弄くり回す男は、臨也の幼馴染だ。
今日は数学の小テストがあるから戻ったほうがいいと主張した臨也を引き止めたのは彼で。
真昼間だというのに元気なことだ。と遠い目をしてしまうのも致し方ない。
小さく息を吐いて、ざわざわと背筋を上る奇妙な感覚を逃がした。
幼馴染に恋人という立場が加わってもう半年だ。いい加減飽きてもいいだろうに、静雄は一向に臨也に触れるのを控えようとしない。
性欲が薄い自覚はあるので、静雄に合わせると必然、臨也は常に満腹状態になってしまう。
断ればいいのだが、悲しげな顔をされるとつい絆されてしまい、最終的には身体を重ねることになる。
だが、最初は週に一回だったはずの行為が何故こんな頻度になってしまったのか。
一昨日は屋上だったなぁとどうでもいいことを回想しつつ、臨也は恒例の過剰なスキンシップを諦め半分に受け入れた。

「っ……ふ、ぅ……し、ずちゃ」

静雄の指が丁寧に臨也の身体を辿っていく。
既に散々弄られた胸の突起は赤く腫れてじんじんと疼いていた。
そこやその周囲をそれ以上の赤で彩る噛み痕が痛みなのか快感なのかよく分からない感覚を与えていて。
臨也は去らないその疼きに眉を寄せて耐える。

「く…ぅ……っ、あ」

やんわりと下肢の付け根を下着越しに触れられて、声が上がった。
緩やかな焦らすような動きは、この数ヶ月で静雄が覚えた臨也をその気にさせるためにテクニックだ。
それを忌々しいと思いながら、もっと刺激が欲しいと腰を揺らせば笑われた。
すっごくムカつく。

「しず、ちゃんっ…焦らす、なら…やらな…っいよ」

性欲の薄さに合わせるように臨也の性感はいささか鈍い。
静雄との繰り返される行為でだいぶマシになったとはいえ、いまだ鋭敏とは言い難かった。
強い刺激にはちゃんと反応できるので、どうせなら強くしてくれと願ってしまう。
それが嫌だった。

「もう少し我慢できねぇのか」
「や、だ」

呆れ半分の声などどうでもいい。
臨也がこうなるように仕向けたのは静雄なのだ。だからどうにかしろと睨みつける。

「仕方ねぇな、まったく」

わざとらしい溜息がつかれたが、臨也はそれを意識する余裕もない。
じわりじわりと侵食し内側から溶かされるような緩すぎる快楽が煩わしくて、それどころではなかった。
足に引っかかっていたズボンごと下着が取り払われて、下肢が晒される。
まだ完全には勃ち上がっていないそこを指先で辿られて、息を詰める。
くつりと笑う静雄に嫌な予感を覚えて臨也は彼の顔を見ようとしたが――

「ひ、っ…あッ」

屈んだ静雄が自身の性器に舌を這わせたことで、悲鳴じみた声を上げて仰け反った。
時折軽く唇で食みながら根元から先端まで舐め上げられて身体が慄き震える。

「ふぅ…あ、あ…、や、だ…ッ」

とろりと鈴口から先走りが滲み出す。
直接的な快楽はすでに静雄に散々教え込まれていて、身体は忠実にその感覚を拾い上げていく。
爪先でそこをぐりぐりと痛いくらいに抉られて、頭の中が白く染まる。

「し、ずちゃっ…や、イっちゃ、…っ」
「まだ待て」

根元をきつく戒められて、ひゅうと喉が鳴った。

「ッ…いた、い…」

涙がぽろりと零れた。

「少し我慢しとけ。こっちもしてやる」
「ん…はやく…して」

いつの間に用意したのか、ローションの容器を手にした静雄が中身を自身の手のひらに垂らして体温に馴染ませている。
変なところで律儀だな、とまだ残った理性でそんなことを考えて。
指が後孔を撫でるのに合わせて息を吐き、臨也は受け入れるために少し腰を浮かす。
ぐっと押し入ってきた指に詰まりそうになった息を、無理やり吐き出して力を抜いた。
くぷ、と気泡が潰れて液体が溢れる音は耳を塞ぎたいほどだったが、内部を擦る指がそれを許してはくれない。

「あっ、ん、…ッ…あ、ぁ…」

臨也の中の好い場所は全て知られていて、的確にそこを刺激されれば上がる嬌声を堪えることは不可能だった。

「だいぶ慣れたみたいだな」
「…しずちゃん…しつっ…こいから、ね」

嫌味のひとつも言ってやりたくてそう口にすれば、にんまりと笑われた。

「じゃあ、もっとしつこくしてやるよ」

静雄の舌が胸を舐め、軽く歯が立てられる。
ん、と小さく喘ぐ声に開発の余地ありだなと静雄が思ったことを臨也が知ることはなかった。
知らず、ただ、獣に食べられてるみたいだと笑う。

「は…ふ、ぅ…っ……ん、んっ」

その間も指はぐちゅぐちゅと水音を立てて臨也の内壁をかき回している。
僅かに増した圧迫感に指が増やされたことを理解した。
二日に一度という頻度で抱かれるだけでなくそれ以外でも弄られている臨也の身体は、指くらいなら簡単に受け入れることができる。
特に重点的に開発された後孔はそれだけでイケるようになり始めていて。
すぐに三本に増やされてばらばらの動きでかき回されて、引き攣った喘ぎを漏らすだけになった。

「ひ、あぁ…っ…あ」

ぐりぐりとしこった内壁の一部を抉られて、ちかちかと明滅するような快感に身を任せる。
が、唐突に指を引き抜かれ、え?と間抜けな声が零れた。

「…しずちゃん?」
「挿れるぞ」
「ん…」

ぴとりと静雄のそれが押し当てられて、ぶるりと背が震えた。
とろとろになっているだろう後孔に指よりも太いものが押し入ってくる。

「う、っ…ぁッ」

限界まで広げられて、一気に奥まで突き入れられて。
臨也は苦しげに呻いた。

「は……あ、あっ…ッん」

馴染むのも待たず引き抜かれ、突き上げられる。
暴挙に慄いたのはほんの僅かな間で、慣れた身体はすぐにそれを快楽だと捉えたらしい。
前立腺を擦り上げるように出し入れされて、臨也は急速にどろりと視界が快楽に濁り始めるのを感じた。
下肢は触られてもいないのに先走りでどろどろになっている。
そこに、静雄の手が伸びた。

「い…や、」
「ヤじゃねぇだろうが」
「や、ぁ…やめっ」
「やめねぇよ」

感じてるくせにと、ぐりぐりと容赦なく敏感な先端を擦られて堪えきれなかった涙が溢れ出す。

「あ、あっ、ん、んっ……ふ、ぁ」
「もっと啼けよ、臨也」
「ひあぁ…っ! あっ…う、んん…し、ず、ちゃん……ッ」

最奥を穿たれる痛みと快楽で、意識が何度も飛びそうになる。
こうなればもう臨也は静雄に翻弄されるだけだ。

「んぁっ!…あっ、うぅ…!」

ぎゅう、と首に手を回して抱きついてくる臨也を、静雄はそのまま抱き起こした。

「え、あ?…ッ…ヒッ!?」

ぐちゅん、と音をさせて自重で深く深く潜り込むそれに。
臨也は目を見開いて身体を痙攣させた。

「やっ、やっ…!…ッ…ひっ」

所謂対面座位の体勢で深く銜え込まされたものを、乱れた呼吸のまま締め付ける。
苦しい、痛い、気持ちいい。
感じる感覚のどれが正解なのか、あるいはどれもが正解であるのかも分からず。
混乱のまま、臨也はただ悲鳴を上げるしかなかった。

「や、だ…やだよぉ」
「臨也落ち着け」

落ち着けるわけがない。
そう罵ろうにも、思考は与えられる感覚に追いつくのに必死でそれさえも侭ならなかった。
そんな臨也を予想していたのだろう。
愉しげに笑って、静雄は腰を動かし始める。

「イかせてやるからしがみついてろ」

言われるまま、臨也は素直に目の前の幼馴染にしがみつく。
今はとにかくこの熱と苦痛と快楽から開放されたかった。
その頭の片隅で、何処までも冷静なもう一人の自分が後で覚えてろと呟いていたとしても。
開放してくれるなら、たとえそれがこの苦悶を臨也に与えている張本人であっても今は構わなかった。
静雄が律動を刻むたびにぐちゅぐちゅとはしたない音を立てる結合部。
もう少し理性が働いていれば耐えられなかっただろうが、今の臨也はもう動物と同じだった。
気持ち良さを追求し、自身のいい場所へ静雄を誘導する。

「いつもこれくらい積極的だと、いいんだがな」

誰が!と叫ぶ自身の声が脳裏に響くが、臨也は今は無視した。
今は理性は邪魔以外の何者でもない。

「は…ぁ…っ」
「ッ」

開放して欲しくて、きゅうっと締め付けて静雄の射精を促す。
小さく息を詰める音がして、静雄の動きが激しくなった。
臨也の足を抱え上げる、がつがつと貪るように突き上げてくる。
その乱暴な動きに痛みよりも強烈な快感が背筋を走って、

「ん…く……あ、あっ……ッや、ぅああッ!!」

奥深くに熱が流し込まれるのとほぼ同時。
勢いよく断続的に体内に射精されて中に溢れる熱にすら感じて喘ぎながら、臨也も身体を痙攣させ白濁を吐き出す。
待ちわびた吐精は二、三度に分けてしばらく続き、臨也の脳を灼いていく。

「…ん、…は、あ」

ようやく全てを出し切りとろとろと伝い落ちる白濁もそのままに、余韻に浸ってぼんやりとしたまま甘い吐息を吐き出せば。
静雄がご褒美とばかりに髪を梳いてきた。
文句の一つも言ってやりたいが、急激な眠気に瞼が落ちはじめている。
後で覚えてろ。
先程快楽の最中で思ったことをもう一度呟いて。
臨也は意識を手放した。















「だいたいさぁ、学校でしようってのが間違ってると思うんだよ」

換気のために開けた窓から入ってくる風。
それを感じながら、静雄のブレザーを羽織った臨也が文句を言う。

「ぜったい聞こえた。窓は閉めてたし、確かに防音は効いてるけど、ぜったい聞こえた」
「大丈夫だろ、たぶん」

音を漏らさないための設備だろ、と平然とのたまう静雄を臨也は本気で睨んだ。
たしかにそういう教室――視聴覚室だ。それは認める。だが、そういう問題ではない。

「あああ、これが新羅かなんかに伝わったら絶対からかわれる。考えただけでウザイ」
「別にいいじゃねぇか、ばれたって」
「どこがいいんだこの脳みそ軽量型ド変態男!!」
「…今のは外に響いたと思うぞ」
「…あ」

しまったと固まる臨也に、静雄は嘆息する。
別にいいじゃないかというのが彼の本音だ。彼は臨也は自分のものだとアピールしておきたいのだ。(傍迷惑だが)
屈んで唖然としたままの臨也の唇にキスを落とすと、ギッと睨まれた。

「触んなド変態。当分おあずけだからね。っていうか学校では絶対しないから」

全身で警戒とで拒絶を顕わにする幼馴染に。
静雄は次はどんな手を使うかと思考を巡らせた。
















※オオカミさんと一緒は危険です。

指定がなかったので来神で書かせていただきました。エロくならなくてすみません…。
リクエストありがとうございました!


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