無垢
- Otogibanashi -
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彼女はいつも微笑み、
世界を愛していた。
だからこそ、彼女は愛されていた。
しかし彼女は誰よりも
憎み疎んでいた。
そんな世界に愛される自分を。
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ゼローネ
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思い返せば彼女はいつも笑っていた。
歌を紡ぎ、挨拶を交わし、花を愛でながら、いつでも微笑んでいた。
継母にこき使われようと、彼女が顔を曇らせることはなかった。
彼女はそれほどまでにこの世界を愛していた。
だからこそ、
彼女の雪のように白い肌を照らす光は澄んでいたし、
血のように赤い唇が何かを紡ぐのを人々は喜んだし、
黒檀のように黒い髪をさらう風は心地好かった。
彼女もまた、世界に愛されていた。
しかし彼女は誰よりも憎み疎んでいた。
そんな世界に愛される自分を。
美しい、可愛らしいと愛でられる自分を。
どんなに美辞麗句を並べられて煽てられようと、
決して自分を愛することはなかった。
例え、何十人、何百人、何千人に愛でられ、
魔法の鏡に美しいと言われようと、
ただ一人に愛されなければ意味はないのだ。
本当に笑ってほしい人から笑顔を向けられないのなら、その他何千の笑顔など、彼女には何の意味もなかった。
そんな彼女の心中など誰も知るはずもなく、
彼女はひたすら世界を愛し、
世界はひたすら彼女を愛し返し、
彼女はひたすらそんな自分を憎んだ。
空を翔ける小鳥だけが、ただただそっと、彼女の小さな溜息を聞いていた。
白雪姫
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白雪姫モチーフでした。
敢えて、ちょっと原作やD●sneyさんとは違う感じの視点で。
継母に嫌われてるのを知りながら、それでも母として子供の自分を愛してほしいと笑う白雪姫です。
D●sneyさんでは小人に殺されてしまう継母ですが、原作や翻訳の方では、ショック死したり、鏡が心臓に刺さって死んだりと、なんだかちょっと可哀相な人です。
と言うか、白雪姫って原作を普通に考えればいろいろと面白いですよ。
白雪姫は三回も殺されるし、王子様は死体愛好家なんて解釈されてたり。
実母が死んでなかったりもするらしいです。(じゃあ何で継母が出て来るのって言う)
大好きなゼローネさんのこの素材がずっと使いたかったから、デザイン出来て満足です*
あ、写真は残念ながら私です←
10/12/31〜11/02/26
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