エピソード6
私が彼らと会ったのは…赤ちゃんの時
一番一緒にいたのは現真選組局長の近藤勲の妹として育った
私だって、彼の事兄と慕っていた
たまに来る土方さんだって仏頂面だけど優しくて彼と同じように慕っていた
総悟だって、出会ったのは小さなころ
いわゆる幼馴染
楽しかった…本当に
あの話を聞くまでは
「空のこと…どうすんだい?勲」
「母さん」
彼と彼のお母さんが話をしていたのを聞いた
「私も年だし、空はまだ小さい。勲は空を愛していても…私たちには正直迷惑なんだよ」
迷惑…?
「死ぬよりましだと思って拾ったがね、正直道場の方もうまくいっていないし。
育てるのは大変なんだよ。…勲」
「………」
まってよ…
私はここの子じゃないの?
お兄ちゃんは私のお兄ちゃんじゃないの?
その後、彼は江戸へと行き現在の真選組の局長として仕事をしている
返ってくることなんて無かった
「空ちゃん♪」
「三つ葉さん…」
「本読まない?」
「本…?」
三つ葉さんが連れてきたのは寺子屋の図書室
「本を読むだけならって、許可をもらったの」
「え…」
「もちろん、寺子屋の掃除をする代わりにね」
このことがきっかけだったんだと思う
私は本を読むことの楽しさを知った
読むことで知識がつく
理科、数学、歴史、物語、異国語
全てが私にとって面白かった
「ねぇ、三つ葉さん…」
「なぁに?空ちゃん」
「私……ここを出たい」
「えっ?」
「ここを出て、もっと世界を知りたいの。この知識を生かしたいの」
「……」
三つ葉さんは少し寂しそうな顔をしていった
「それが空ちゃんの望むことなのね」
「…うん」
「わかったわ!!お姉ちゃんに任せなさい!!」
私はその後、武蔵を旅立つことになった
その後に出会ったのが
坂本辰馬さんだった