短編 | ナノ


兄さんが病室に入ってきた

「happy birthday!精市」

クラッカーの破裂音が響く

「ほんと個室でよかったよ」

兄さんは氷帝の高等部に通っている

「もう、14かぁ」
「親父臭い」
「るせっ」

ほのぼのと過ぎていく時間
この時間が俺は一番好きだった

「ほら」

投げられたバック
中にはラッピングされた箱

「お前の誕生日プレゼント男only」
「男のみって...」
「おすすめは真田だ」

真田のを探し、箱を開けてでてきたのは

赤フン

「ぷっ、くく...」
「真田、ふざけんなよ......」

名前を見ていると兄さんのがなかった

「ちょっと待ってろ」と言われ彼が持ってきたもの


「じゃーん、青い薔薇だ!」

世界が固まったような気がした

「俺の病気が治るのは『不可能』だって言いたいの...?」
「はっ?」
「出ていって」
「おい、精いt「出てけよ!!!」......わかった」


俺は愚かだ
彼の意図に気づかなかった
ごめん、兄さん

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