短編 | ナノ


「そういえば、明日って高尾の誕生日じゃね?」

1年バスケ部の部員が着替え中にそう呟いた

「おい、それは本当か?1年坊」
「えっ?あ、はい。そうっすけど」
「大坪、聞いたか」
「ああ、やるか。宮地」

秀徳高校男子バスケ部の伝統 その1
・レギュラーの誕生日は部員全員で祝う

「木村、緑間にもメールしておいてくれ」
「無理に決まってんだろ。頼むって大坪」
「……しかたねぇな…」

第1回高尾和成誕生日会大作戦が始動した

ーーーーーーーー
「どうしたんっすか?先輩ら」

理由を知っている奴らから見てもそわそわしているのが丸わかりだ

「なっ、なんでもねぇって、なぁ大坪」
「ああ、そうだな木村、緑間」
「そうだな」
「真ちゃんまで…まぁいいか」

高尾が練習を再開すると彼らは「ほっ」と一息ついていた

「やべえぞ。高尾なにげ感がいい」
「高尾は感は。感だけはいいですよ」
「感だけは…か」

「高尾ー。ボール片づけておいていてくれえー」

「了解っす!」

ナイス!!2年坊
今のうちにと部室へ向かい部屋を片づける
まぁ、某、誠のつく高校の部室とは違いキレイに片付いている
理由は簡単だ。掃除好きが部員の中にいるだけだ。

「さぁ、あとは高尾が来るのを待つだけだ」
「「「おー!!!」」」

ーーーーーーー
「たっく、先輩ら最低しょ。…オレ今日誕生日なのにさ」

そういいながら高尾は部室のドアノブに手を付けて扉を開いた


《HAPPY BIRTHDAY 高尾!!!》

クラッカーの破裂音が響き
高尾に紙吹雪がかけられた

「はっ?」

流石の高尾も困惑している
そんな高尾に緑間はひとつの箱を手渡した

「何?これ」
「誕生日プレゼントに決まっているのだよ」
「えっ?」

そういうと高尾は先輩らに引っ張られ椅子に座らせられた

「忘れてなんかねぇかんな!!お前の誕生日」
「っ…」
「どうしたのだよ!高尾!!」
「嬉しいんっすよ。こんな風に祝われたことに対して」

高尾は涙を拭って顔を上げて笑った

「16年間で一番うれしー誕生日になったっす!ありがとーございます!!」

「「来年も祝ってやるからな!!」」

高尾HAPPY BIRTHDAY!!!


今日は高尾君の誕生日と聞いたため執筆しました!
なあち!報告サンキュー

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