マサ蘭
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10月のある日。文化祭が近くなる時期。
俺と神童がいるクラスは喫茶店をやる事になった。
神童は執事で何故か俺がメイド。
一体あの時何が起こったのか展開がスピーディー過ぎて解らなかったが、俺が女装するのはわかった。わかりたくもなかったけど。
で、今俺は体に馴れさせるためにメイド服を着ながら教室にいた。
そこに狩屋が来て、俺の顔みながら大笑いしたのはつい10分前。
むかついた俺は無理やり狩屋に神童が着る執事の服を着させた。
きっと、ぶかぶかになって恥をかくぞーと思いきや、案外似合っていて、なんだか俺が恥ずかしくなった。
「似合ってます?」
「…うん」
狩屋の質問にこう答える以外はあるのだろうか。
普通に似合っていて悔しい。
「先輩も似合ってますよ」
「あんま嬉しくない…」
しかも頭なでながら言うからなんかムカつく。バカにされてるみたい。
「メガネとかかけてみますか」
「う、」
「なんですか」
「いや、なんでもない」
やばい、かっこいい。
メガネに執事の服を着る狩屋なんてみた事ないから、変にドキドキする。どうしよう。
「顔が赤いですよ?お嬢さま?」
「や、やめろって…」
「あー霧野先輩かわいい」
ぎゅうっと抱きしめられた。
ああ、どうかこのドキドキが狩屋に聞こえませんように。
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霧野先輩がコスプレする話。ベタですみません
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