三南−−−−−−−−−−−−−−
「あーひま」
人んちまで来てなにを言っているんだろうか、俺の恋人は。
ごろり、とソファーの上を回る南沢の背中をポンと叩くと、気が抜けた声で、んあ?と答えた。
「三国。ひま。まーひー」
「じゃあなにがしたいんだお前は」
「んー…」
よいしょ、とつぶやく南沢の方を見る。
ソファーはぎしりと音をたてた。
「キスしたり」
「はあ…」
「いちゃいちゃしたりしてーの。俺は」
首に腕を回され、つくづく俺はこいつに甘いと感じてしまう。
軽く南沢の頬にキスをすると、膨れた。
「そこじゃねーだろ」
こっち。と言いながらキスをする俺のかわいい恋人。
唇が離されると頬をピンクにしながら南沢は笑った。
「次は三国の番」
目を閉じた南沢に甘い甘いキス。
(これが幸せ)