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次の日のHR前
自分がどうするべきか未だに正解がわからず迷った結果、俺はなまえの教室前で彼女を待つ事にした
擦れ違う他の生徒達には目もくれず暫く待っていると、俺に気付いたなまえが小走りで近付いてきた
「どうしたの遊作くん、教室の前で待ってるなんて…あ、もしかしてまたうーちゃんが?」
「いや、そうじゃない。……少し、なまえに聞きたい事がある。」
「聞きたいこと?」
理由がわからず首を傾げる彼女を連れ、空き教室へと足を運ぶ
周囲に誰もいない事を確認し、俺は昨日からずっと気になっていた事をようやく口にした
「昨日のデュエル部で、その……Playmakerが素敵だと耳にしたんだが。」
「え?…あ、あれ聞いてたんだね。何か恥ずかしいな…。」
気恥ずかしそうに片頬を掻くなまえの姿に何故か胸の奥が痛む
やはりPlaymakerに対して何らかの感情を抱いているのだろうか
「何だかPlaymakerって信念を持ってデュエルしてるみたいで。そういう所が素敵っていうか、憧れるなあって。だから何か、応援したくなるの。」
「…そうか。」
そう答える彼女の瞳は敬愛の感情に溢れていて、Aiが言っていたような好意の感情は感じられなかった
その瞬間理由はわからないが昨日から突っ掛かっていたわだかまりが徐々に解けていくような、そんな気がした
ただ一言、それだけで
―――――
恥ずかしいようなもどかしいような、そんな感じで書いてました。