13
「草薙さん、ホットドッグとポテト下さい。」
「おうなまえ。今日は遊作と一緒じゃないのか?」
夕方、車体の外からひょっこりと見知った顔が現れ自然と表情が綻ぶ
ただいつもと違って、今日のなまえは遊作と一緒ではないようだ
「遊作くん、今日はデュエル部なんだって。そういう部活があるの知らなかったなあ。」
「へー、アイツが部活に。」
大方何かの成り行きで入部とやらになったんだろう
至極面倒そうな表情をしていそうな遊作を思い浮かべながらなまえにホットドッグとポテトを手渡してやる
その時、なまえの鞄に小さなぬいぐるみがくっついている事に気が付いた
「なまえ、そのアザラシどうしたんだ?」
「あ、これ?この間遊作くんと水族館へ行った時に、遊作くんが買ってくれたの。」
「はー…あの遊作がねえ。」
確かになまえを誘って行ってこいとは言ったが…ちゃんとなまえを誘えた事よりも、遊作が女子に何かを贈った事の方が驚いた
「…今度は遊園地のチケットでもやってみるのもいいかもしれないな。」
此処にいない遊作に何を言われるかはわからないが、勝手にお節介を焼いてみようか
取り敢えず、鬱陶しがられない程度に
もう一つのお節介
―――――
草薙さんが遊作を煽る所、面白かったです。