日々の疲れを癒すのは
「ふう…。」
「また仕事で徹夜?いい加減にしないと体、壊しちゃうよ。」
「わかってるさ。」
日付が明日へと変わった頃漸く退社の目処がついたものの、自宅まで帰る気力はある筈もなく
恋人であるなまえがSOLテクノロジー社から程近いマンションに住んでいる事もあり、出勤時間まで厄介になる事にした
「ウチに来るのは別に構わないけど…葵ちゃん、寂しい想いをしてるんじゃない?」
「それもわかっている。…でも大切な家族だからこそ、不自由な思いをさせたくはないんだ。」
軽食を用意しながら尋ねるなまえに言葉を返せば彼女はそれ以上、何も尋ねようとはしなかった
「晃の気持ちはちゃんとわかってるからさ、とりあえずこれだけ食べて少し寝ちゃいなよ。仕事中にうたた寝なんかしてたらそれこそ本末転倒なんだし。」
「ああ、ありがとう。なまえ。」
彼女の心遣いに感謝しながら軽食のサンドイッチを食しているとふとなまえがルビー色が美しい、温かそうな紅茶を持ってきた
「なまえ、これは?」
「ハイビスカスティー。疲労回復効果があるし、これ飲んで疲れを癒してね。」
そう言って使い終えた食器を次々と片していくなまえ
こんな時間まで甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる彼女に感謝し、淹れ立てのハイビスカスティーを頂く
口の中いっぱいにハイビスカスの酸味となまえの優しさが広がった気がした
日々の疲れを癒すのは
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クリッパー社のオーガニック レッドフルーツ&アロニアベリーティー、おいしいですよ。