お兄ちゃんは度が過ぎる過保護2
「ちょっとお兄ちゃん!私のスマホにまた変なプログラム仕込んだでしょ!」
ある日の夕方
遊作が俺の所へ来るのとほぼ同時になまえが何か憤りながら俺の店へとやってきた
「変なプログラムじゃない。なまえが何処にいるのか瞬時に知らせてくれるプログラムだ。」
「どう考えてもストーカープログラムだよね!?やめてよ!この前だってLINKVRAINSにまで来て友達を叩きのめして…高橋くん、LINKVRAINSを怖がっちゃったじゃない。」
頬を膨らませながら怒るなまえに対し遊作は表情一つ変えなかったものの、『高橋』という名前に反応してなまえの方を振り返る
「…アイツは高橋というのか。……まさか彼氏なんかじゃ…」
「違うってば!それに彼氏だったとしても、お兄ちゃんには関係ないでしょ!」
「関係ある。なまえが彼氏を作るなんて、俺は認めない。」
またもや過保護な発言をする遊作
最早兄というより、娘を溺愛する父親のようだ
「もう、お兄ちゃんがそんなんならスマホなんて持ち歩かないからっ。」
「大丈夫だ。街中の監視カメラにハッキングしてなまえを見守る、抜かりはない。」
「やだってば!もう…草薙さん、お兄ちゃんを止めてよ!」
「いや、まあ…それはなあ…」
そう言って俺に泣き付いてくるなまえ
俺だって何とかしてやりたいが、遊作に何を言われるかわからないからなあ
「安心しろ。なまえの近くに男は誰一人、近付けさせない。」
「一番お兄ちゃんが安心出来ないんだけど!?」
まだまだ白熱しそうな遊作となまえのバトルに俺は小さく眉を下げ、そっと店の外に出た
お兄ちゃんは度が過ぎる過保護2
―――――
こんなお兄ちゃんは嫌だ。(2度目)