電脳空間での苦労人
「あーっ!また負けたあ!」
電脳空間に我々の仲間、なまえの大声が響き渡る
何事かと馳せ参じた所、どうやらなまえはリボルバー様とデュエルをしていたらしい
それで敗北を喫した彼女が声を上げていたというのが事の真相のようだ
「もう1回!リボルバー、もう1回デュエル!」
「断る。その1回でもう3度もデュエルした事を忘れたか。」
幾らなまえが腕の立つデュエリストとはいえ、リボルバー様に勝つ事等早々有り得る事ではないというのに
毎度付き合わされるリボルバー様に対し、申し訳なさが募るばかりです
「次は絶対私が勝つし!だからデュエル……おおお!?」
「申し訳ありません、リボルバー様。なまえは私が面倒を見ていますので。」
「任せた。」
未だデュエルを挑もうとしてるなまえを有無も言わさずに肩へ担ぎ上げ、その場を後にする
急に担ぎ上げられた彼女は状況が理解出来ていないのか、その状態のまま私の背を何度も叩く
「ちょ、下ろしてよスペクター!リボルバーとデュエルするんだから!」
「リボルバー様は貴女のように時間を持て余している訳ではないのですよ。」
「私が暇人みたいに言うなー!てか人を米俵みたいに運びやがってこんにゃろう。」
「米俵ならもう少々、大人しくして頂けると助かるんですがね。」
その言葉を皮切りにバカだの変な眉毛だの、私を罵りながらバタバタと暴れ始めるなまえ
彼女が暴れる度に穿いているスカートが位置的にかなり危なくなるのですが、今日は黙っておきましょう
私も罵られたまま大人しくしていられる事等、出来ない質ですから
電脳空間での苦労人
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少し前に流行った所謂、お米様抱っこというやつです。