惚れた弱み
「うー……わかんない!宿題でプログラム組めなんて言われても全っ然わかんない!」
「うるさい、なまえ。授業で習った所だけのものだ、簡単だろう。」
「成績が下から数えた方が早い人間に向かって掛ける言葉がそれ!?」
放課後草薙さんの店へ幼馴染みのなまえと寄ったはいいものの、なまえは提出物のプログラム構築に四苦八苦していた
正直こんなプログラムは目を瞑っても出来るレベルだったが、それでも成績の芳しくないなまえには難問のようで
さっきからこうしてずっと頭を抱えている
「…もう、こんなのわかる訳ない!遊作は全然教えてくれないし……草薙さん、教えて!」
「俺か?…まあ、教えてやれない事はないけどなー…」
なまえに対する俺の感情を知ってる為か、何処か困ったように眉を下げて俺の方を見る草薙さん
その姿を見て小さく溜息を吐き、なまえの方へと振り返る
「なまえ、俺が教えてやる。」
「ええ?だって遊作、さっきまで自分でやれーって雰囲気出してたじゃん。」
「…いいから、早くプログラムを組むぞ。明日までに提出しなきゃいけないだろ。」
「そうだった!早く教えて!」
慌ててタブレットを取り出すなまえに小さく呆れつつ、その様子に愛しさを覚える
元気だけが取り柄で成績は芳しくなく、それでいておっちょこちょい
自分も大変な人物に好意を寄せてしまったものだ
そう思いながら俺は未だ唸っているなまえの元へと向かった
惚れた弱み
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VRAINS夢に活かせると思って、昔学んだC言語を今必死に思い出してます。