変わり者同士
「なまえ、何をやっているんですか?」
「んー…ちょっとした体操、かな。」
我々ハノイの騎士の仲間であるなまえは普段から少し変わっている部分がある人物と認識していたが、今日も今日とてまた妙な運動をしている
彼女の変人ぶりにはリボルバー様も既に呆れているようで、最近は見て見ぬふりをしているようだ
「…それで、何故なまえは体操をしているのです?それがハノイに何の影響が?」
「いやあ、食欲の秋で最近食べ過ぎちゃって。所謂ダイエットですよ、ダイエット。」
影響どころか、全く我々に関係ない事を真面目な顔をしてやっているとは…
リボルバー様が呆れ返るのもわかる気がします
「そもそも此処は電脳空間、虚構の世界ですよ。例え何かしらの成果があったとしても今現在、アバターの姿でいる貴女に変化が見られるとは思えませんが。」
「………あっ。」
「…今まで気付かなかったのですか、なまえ。」
如何にもしまったといった表情を浮かべるなまえ
いろんな意味で心配になる人物ですが…
「大体なまえは現実世界でも痩せ形でしょう。ダイエットをする必要性は感じられませんが。」
「だーって、スペクターの隣にいて恥ずかしくない私でいたいもん。体重1キロ増えてたし。」
「その位誤差の範囲内ですよ。…それに、私はそのままのなまえを好いているのですから。」
そんな彼女に好意を抱いている自分も余程変わり者なのかもしれない
小さく眉を下げる私の心境等つゆ知らず、なまえは大好きと公言しながら私の首元へと抱き付いた
変わり者同士
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最近スペクター、ご無沙汰ですよね。