私にとっての大きな不安材料


「何度拝見してもなまえは素晴らしいデュエルをしますねえ。実に良いDNAをお持ちだ。」

「……げ。いたのゲノム。」



リボルバーからの命でハノイの邪魔になりうるデュエリスト達を叩き潰し帰還した所、わざとらしい拍手をしながらゲノムが私を出迎える

研究者か何だか知らないが、人を煽るような態度やちょっと…いや、かなり言動がアレな所為で私はゲノムが苦手だった



「ええ、私は貴女の帰りを待っていましたから。…それでなまえ、貴女のDNAはいつ頂けますか?」

「だから、あげるなんて一言も言ってないっつーの!ていうか近寄るな!」



正直見た目も怪しさ満点だが、この言動のおかげで危険人物な事この上ない

現実世界ならとっくに逮捕されてるだろうに



「強いデュエリストのDNAを合成し、より強いDNAに進化させる!研究者魂が疼きますねえ。」

「あー、はいはい。そうですか。」



だったらリボルバーのDNAでも貰えばいいのに

絶対くれないだろうけど



「今巷を騒がせている強いデュエリスト…PlaymakerのDNAは勿論頂きますよ。しかしまずはなまえ、貴女のDNAを……ぐおっ!」

「キモっ!どっか行けこの変態研究者ー!」



此方に近付いてくるゲノムを勢いよく蹴り飛ばし、私は脱兎の如く逃げ出す

こんな人間が組織の中にいて大丈夫なんだろうか


床に突っ伏したゲノムを遠目から見つつ、私は大きな溜め息を吐いた


私にとっての大きな不安材料

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ゲノム、いいキャラしてますよね。
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