相反する二つの心
「なまえ。」
そうやって彼は私の名を呼び、私は彼の元へと駆け寄る
「イグニス、及びPlaymakerの件はどうなっている。」
「目下、調査中。もう少し待ってて、……リボルバー。」
「そうか。…任せたぞ、なまえ。」
それだけ告げると彼、リボルバーは私の前から姿を消した
「リボルバー、か。」
私は彼が『リボルバー』と名乗り始める前からの付き合いだから、本当の彼の姿も名前も知っている
でもこの空間で彼の本当の名前を口にする事は許されず、私も他の人達と同様にリボルバーと呼ぶようになった
「…でもこんなやり方、きっと間違ってるよ。」
絶対とは言い切れないけどこんな犯罪染みたやり方じゃなく違う方法、違う道があったかもと考えてしまう
もしかしたら、本当は彼自身も気付いているのかもしれない
それでも茨の道を進むと決めた彼を止める事等、私には出来る筈もない
「リボルバー…ううん、 。」
彼を止めたい気持ちと彼の邪魔をしたくない気持ち
相容れない二つの気持ちを抱えながら私は一人、本当の彼の名前を呟いた
相反する二つの心
―――――
タイトルにセンスを感じられなくて申し訳ないです。