気付かないフリをした嫉妬心
「あ、リボルバー。Playmakerに負けたんだって?」
「貴様には関係のない話だ。」
Playmakerとのデュエル後、仲間であるなまえが何処か楽しげな様子で私に辛辣な言葉を投げ掛ける
適当にあしらっておこうとしたものの、なまえは何故か私の後をくっついてきた
「ねえねえ、Playmakerってサイバース族を使うんでしょ?天火の牢獄を破るなんてPlaymaker、なかなかやる人物だよねー。」
ただでさえヤツとのデュエル後…ましてや10年前の事件を思い出されて苛立ちが募っているというのに、アイツはずっとPlaymaker、Playmakerと連呼してばかり
「私も映像見てたけどさ、Playmakerが使ってるサイバース族って…」
「なまえ、…黙れ。」
何故かはわからないがヤツの名をなまえが口にする度に苛立ちや不快感が増していき、気付けば私はアイツの腕を掴んで壁へと追いやっていた
「…リボルバー、何か怒ってる?」
「貴様がヤツの名を口に出す度、苛立ちが募る。少し黙っていろ。」
しかし壁際へ追いやられたなまえに恐れや怒りの感情等は一切なく、真っ直ぐな視線を此方へ向けたまま口を開く
「もしかしてリボルバー、私がPlaymakerの事ばっか言ってるから」
「違う。」
なまえが紡ぐであろう言葉が予想出来てしまった為、言葉を遮って否定する
私にそんな感情がある筈ない、あってはならない
しかし私がそう考えている事等露知らず、なまえは腕を掴まれたまま何か言いたげに小さく含み笑いをするのだった
気付かないフリをした嫉妬心
―――――
長くなりそうだった為、途中でちょっと内容を変更しました。