08
ロスト事件の被害者だと名乗る穂村尊、そしてそのパートナーAIである不霊夢と出会った次の日
俺達は再び草薙さんの所を訪ねていた
「草薙さん、何かわかったか?」
「いや、これといった進捗はない。だが面白いものが届いたよ。」
その言葉と同時に草薙さんが見せてくれたのはゴーストガールからのメールで
そこには進入禁止エリアの情報と共にエリアの入り方、加えてその中には正体不明のゲートが出現しているらしい事も記されていた
「財前さん…葵ちゃんのお兄さんから、ゴーストガールさんを通じて情報が伝えられたって事かな?」
「そういう事だ。」
流石になまえは状況がわかっている
俺や草薙さんが説明するまでもなく全ての内容を理解したようだ
そしてゴーストガールから与えられたこの情報はおそらく真実であり、罠でもある
だが今ヤツに関する手掛かりは何もない為、例え罠でもそのゲートを確かめるしか方法はない
そんな中でもAiはゴーストガールに騙された事から、ゲートへ向かう事を必要以上に渋っていた
『うう……なあなまえ、これ絶対罠だって!行かない方が絶対いいって!』
「でもAiちゃん、この情報以外ボーマンって人を追う手掛かりはないよ?虎穴に入らずんば虎子を得ずって言うし、みんなと一緒に行ってみようよ。」
『あ〜…じゃあさ、ここは公平にいこう。多数決で決めようぜ。行くのに反対の人。はい!』
静まり返る車内
手を上げたのはAiだけだった
「決まりだな。」
『あ〜!しくじり〜!』
車内に響くAiの声を余所に、俺達4人は進入禁止エリアへと向かう準備を始めるのだった
多数決の結果
―――――
この回のAiの反応、凄く可愛かったです。