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「か、数が多い…!」

「大丈夫か、Little Red Hood!」

「だ、大丈夫。心配しないで、Soulburner。」


ボーマンがウィンディの力の残滓を使い俺とPlaymakerを分断させた際、幸か不幸かLittle Red Hood…いや、なまえも俺達の後方へと分断されたらしく、彼女はブラッドシェパード達と同様にビットやブート達と戦いを繰り広げていた

しかし物量で押すライトニングの策は強ち間違いではなかったらしく
なまえが敗北やログアウトさせられる事はなかったものの、その膨大な数から流石に彼女にも疲労の色が見え始めてきたようだった

そしてその隙をビットとブートが見逃す筈もなく、執拗になまえを狙って攻撃しているのが遠目からでも視認出来た


このままだとなまえは奴等に傷付けられちまう
でもなまえを助けに向かえばライトニングを取り逃がすのも確実だ

……どうする、どうすればいい?


俺が2つの選択肢の中で揺れ動いていたまさにその時、奴等の攻撃の手がついになまえへ届きそうになる


「……っ、なまえ!!」


此処が仮想空間内だという事を忘れ大声でなまえと名前を叫び其方へ手を伸ばした瞬間彼女のデュエルディスクが眩い程の光を発し、その中から3匹の犬とも狼とも形容出来るような生物が出現しなまえを守るように奴等を蹴散らし始めた


「な、何だありゃ!?」

『おお、草薙殿とPlaymakerのプログラムが上手く起動したようだな。』

「プログラム?」

困惑している俺に不霊夢はあれが草薙さんとPlaymakerが作ったなまえを守る為のプログラム、サーベラスでありこれが起動すればそう簡単に彼女を傷付ける事等出来ない事を教えられた


『これで彼女は一先ず大丈夫だ。我々はライトニングを追おう、Soulburner。』

「…わかったぜ、不霊夢。Little Red Hoodの事を任せたぞ、サーベラス!」


俺がそう口にすれば3匹のプログラム達はまるで返事をするかのように遠吠えを上げ、なまえを守るようにビットとブートを倒していく

きっとPlaymakerも今頃ボーマンとデュエルを繰り広げているのだろう
俺も不霊夢と共にサイバース世界を崩壊させた相手であるライトニングを倒さなければ


遠くから届くなまえからの気を付けてとの言葉を背に、俺と不霊夢はライトニングを猛追するのだった


彼女を守護する3匹の番犬

―――――
サーベラスはギリシア神話におけるケルベロスの英語読みです。


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