30


「う……」

『なまえ、大丈夫か?』

「無理をするな、Little Red Hood。ログアウトして草薙さんの所に…」

「だ…大丈夫だよAiちゃん、Playmaker。色々な情報が一気に押し寄せてきて…ちょっと頭が追い付かないだけだから、心配しないで。」



そう言って作り笑いを浮かべるなまえが心配で仕方ないのだが無理にログアウトさせる訳にもいかない為、隣でDボードを駆る彼女を心配する事しか出来ない自分をもどかしく思う

リボルバーとウィンディの勝負に決着がついたのも束の間、そこから俺達に与えられた情報があまりにも多過ぎたのだ


敗北したウィンディを消滅させるべく、なまえやAiの言葉に耳を貸さずウィルスを打ち込むハノイの騎士を筆頭に草薙さんの弟の意識をライトニングからの指示でボーマンが奪っていた事

そのライトニングが自作自演でサイバース世界を崩壊させ、尚且つ此方に宣戦布告をしてきた事……脳内の情報処理が追い付かないのも当然の事だった


そしてなまえを気遣いながらライトニングとボーマンを追っていた所、大量のビットとブートが現れる

大方、SOLテクノロジーから派遣されたブラッドシェパード達バウンティハンターの足止めにでもさせるつもりなのだろう


「私の事はいいからボーマン達を追って、Playmaker。」

「しかし…」

「これ以上、草薙さんに辛い思いをさせたくないの。だから……お願い。」

「…わかった。」



先程知らされた事実で草薙さんも自分の弟がどういう状況に置かれているかを知り、怒りや悲しみに震えている可能性は十分に考えられる



「これ以上、草薙さんに悲しい思いはさせない!」


勿論なまえを悩ませ、悲しませた事も許しはしない

サイバース世界を崩壊させた張本人がライトニングだと知り憤るAiを伴い、俺達はボーマン達の後を追ったのだった


大切な人達の為、逃がす訳にはいかない

―――――
リボルバーのデュエルは割愛しました。


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -