内緒のクリスマスプレゼント
※妹のような存在と同じ設定です。
「エマさん、ほら雪!雪が降ってますよ。」
「あら、本当ね。もうすぐクリスマスも近いし、ホワイトクリスマスってやつかしら。」
「クリスマスかあ…イルミネーションもキレイだし私、クリスマスって好きです。」
しんしんと降る雪を指差し、なまえは楽しそうな声色で窓の外を眺める
なまえと過ごすクリスマスはこれで3度目だったかしら
初めてなまえとクリスマスを迎えた時、あの子はクリスマスという行事を初めて知ったかのようにイルミネーションやツリーに目を輝かせていたっけ
「そういえばなまえ、最近夜遅くまで起きてるみたいだけど…何かあった?」
「えっ!?あ…そ、それはその……」
先程までの表情から一変、もごもごと言いづらそうに口ごもるなまえ
…何か理由がありそうね
「わかった、それ以上は聞かないわ。でも、夜更かしはあまりしちゃダメよ。」
「は、はいっ!」
そう私が告げると笑顔で頷くなまえ
その後以前よりあの子が夜更かしをする時間は減ったものの、やはりこっそり部屋で何かをしているようだった
「…やっぱりね。」
それから数日後のクリスマスイブの夜
そっとなまえの部屋を覗くとあの子は机に突っ伏して寝ていて、その傍らには完成間近のマフラーがあった
「これを作る為に夜更かししてたのね、なまえ。」
なまえは私と一緒にいられて嬉しいってよく言ってるけど、それは私も同じ事
あの子と過ごすようになってから、何だか毎日が幸せだもの
「…いつもありがと、なまえ。」
いい夢を見ているのか幸せそうな寝顔を浮かべているなまえにブランケットを掛け、私はあの子の傍にクリスマスプレゼントを置いた
中身はなまえが作っているマフラーと似た色のマフラー
きっとなまえは驚くでしょうね
明日の朝が楽しみだわ
内緒のクリスマスプレゼント
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エマさんみたいなお姉さんが欲しいです。