拝啓、辛辣な妹が現れました
『うーん…』
「何を唸っているんですか?」
『何て言うか…ちょっとにわかには信じられないっつーか。』
「?」
『いや、お前がだよ。お前が…』
「お前じゃありません。あばたーです」
『あー、ハイハイ。あばたーが俺と同じAIだって事が信じられないって事さ。』
どうにも情報が整理しきれない俺の前で正座をしながら不思議そうに首を傾げる、突然遊作の家を訪ねてきた小柄な少女
遊作よりも少し幼く見えるこの少女がAI、しかも俺達のデータを参考に生まれた存在だという
『てか、何の目的があって此処に来たんだよ。…まさかSOLみたいに俺を捕まえようとか、ライトニング達みたいに消そうだとか…』
「そんな事は思ってません。ただ、私の親や兄とも言える存在に会ってみたいと考えただけです。」
『親や…兄?』
「はい。」
そういや俺達より後に生まれたんだから、妹や娘といったものになるのは当然っちゃ当然か
それにしても妹かあ…
……何かちょっとだけ嬉しいかも
『そうかそうか、あばたーはAiお兄ちゃんに会ってみたかったんだなー。よしあばたー、お兄ちゃんの胸に飛び込んで…』
「飛び込みません。それと貴方は兄にあたる存在とはいえ、どちらかと言えば真似したくない。反面教師にするべき兄のような存在です。」
『思った以上に辛辣!!』
下手すりゃ遊作と同じ位にクールな言い方をする妹分のAI、あばたー
そんな歯に衣着せぬあばたーに対し、俺はショックを受けながらデュエルディスクに突っ伏したのだった
拝啓、辛辣な妹が現れました
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他のイグニス達も書きたいです。