幼馴染と迎える新年
「明けましておめでとう、遊作!さあ、私と今年最初のデュエルをしよう!てかしなさい!」
「…朝から騒々しいな、なまえ。」
玄関のチャイムが鳴った為扉を開くと、そこには幼馴染のなまえが自信満々で立っていた
片手にデッキを持参しながら
「そもそも年が明けるまでデュエルに付き合ってやったが、一度もなまえは俺に勝てなかっただろう。」
「うっ…」
そう、年末になまえは俺と何度もデュエルを重ねたものの一度も勝てないまま新年を迎え
たった6時間程前に帰ったばかりだったというのに
「そ、それは去年の話でしょ!?あれから寝ないで新しいデッキを構築したの!これで遊作に勝ってみせるし!」
そう言って新たなデッキを俺に見せつけるなまえ
でも寝不足故かその表情はあまりよくなく、疲労の色も見て取れた
「せめて少し睡眠を取れ。デュエルはそれからだ。」
「で、でも…」
「俺は何処にも逃げない。だから少し眠れ。」
そう促すとなまえは渋々俺のベッドへ横になったものの、やはり眠気には勝てなかったようで直ぐに寝息を立てて眠ってしまった
「全く…騒がしい幼馴染だ。」
それでもなまえがいなければ正月はおろか、復讐だけの事を考えて日々淡々と過ごしていた事だろう
「…明けましておめでとう、なまえ。」
深い眠りに就いているだろうなまえにそう呟けば、彼女は小さく笑ったような気がした
幼馴染と迎える新年
―――――
明けましておめでとうございます。