06



雪は白くて儚く、それでいて美しい。まるで俺の幼なじみのようだと雪を見る度に思う。昔のあいつは病弱だった。雪が降れば必ず外で遊ぶ俺たちとは違い施設の中から雪を見ることしかできなかった。それでもあいつは不満を言ったことはなかった。俺が「雪で遊びたくないのか」と聞いても「見ているだけで十分だ」と楽しそうに答える。そのときあいつが浮かべた笑顔が幼いながらも綺麗だと思ったのは今でもはっきり覚えている。きっとそのときからだろう。あいつを好きだと思うようになったのは。


「バーン」


その声もその仕草も今では全てが愛おしくなった。好きはとっくに超えている。俺はあいつを愛してる。









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