「雲雀さん!!」
「なに?」
「結婚してください!!」
(あー朝から変な夢見ちゃったなあ…)
ダメツナこと沢田綱吉は、変な夢を見てしまい、目覚めが悪く、寝直して、遅刻決定したので、諦めてトボトボ歩いているのだが…
(告白すらしていないのに、結婚なんて…)
そう。沢田綱吉は、雲雀にプロポーズするどころか告白すらしていない。
それなのに、夢の中でいきなり自分が雲雀にプロポーズしてるものだから、『変な夢』なのだ。
(…あの夢は、俺に告白しろと言ってるのか?!)
無理に決まってる、と綱吉はため息をついた。
最初は雲雀のことが苦手だった。
顔をあわせる度に咬み殺されるし、怖かった。
だけど、ときどき雲雀が見せる、優しさ(かどうかは微妙なんだけどな)や、締まった体(俺は変態か!!)やなんと言っても顔!!
美人…なんてものじゃないのだ。
雲雀の顔は綱吉にとってど真ん中直球なわけで。
(あの手の顔に弱いんだよなあ…俺。)
そう。綱吉は面食いなのだ。
「ってんなことはどーでも良くて!!」
綱吉はブンブンと顔を振って、夢のことは忘れようとした。
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