「早く消えな」
「でも…」
「僕は強いから、君がいると邪魔。」
「…そっ…」
「死にたいの?」
「…そんなことっ」
「じゃあ早く」
俺は走った。
彼を置き去りにして。
「僕もあとから行くから」
だけど、それ以来彼と会うことはなかった。
一度も―…
ガバッ
「…夢か…」
目が覚めて、辺りを見渡すと、いつもと変わらない風景。
(…また、同じ夢…)
最近同じ夢ばかり見る。
起きるタイミングもいつも同じ。
「…忘れたかったのに」
夢のせいで思い出してしまった。
忌々しい記憶を。
「…ごめんなさい」
俺以外いない筈の部屋で、俺はひたすら謝った。
謝る相手にすら会えないのは、あのとき自分だけ逃げてきた俺への罰ですか。
会えなくてもいいです。ただ、今、どうしてるのか知りたい。
なのに、あなたの噂すら聞かない。
この町にあなたの温もりが感じられないのは、何故ですか…?
「ヒバリさん…」
一応これで終わり。中途半端すぎる。
メモログ。
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