だから何だというのだ!
俺はなんで男に生まれちゃったんだろう…



小さい頃からいじめられては情けなくも年下に助けられて。



俺だって強くなりたいんだ!!











「無理だと思うよ」

「ですよねぇ…」


ズズズとお茶を煤いながら俺は呟く。

そんな俺の傍の机で頬杖をついて先程からズバズバ言ってくれちゃっている王子様は何度目かわからないため息をついた。



「だから何度も言ってるだろ」

「何がですか」

「君は強くならなくていいんだって」

沢田綱吉。



「や、確かに何回も聞いてますが、イマイチ理由がわかりませんよヒバリさん!!」


なんで男が強くなっちゃいけないんですか!


その瞬間キッとヒバリさんが睨んだ。いくら睨まれ慣れているとはいえその目力と何だかよくわからないどす黒いオーラには毎回ビビる。



しばらくしてヒバリさんはプイとそっぽを向いてボソッと呟く。

「僕より強い君なんて嫌いだ」



「いや…誰もあんたの好き嫌いの話なんか聞いていませんよ!」
「君は僕に守られていればそれでいい」


「人の話はちゃんと聞きましょうヒバリさああああん!!」



結局俺はちゃんとしか理由を聞き出すことは出来なかった。


〈end〉
2009.08.01
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