※恋するシンデレラその後
「ヒバリさん…」
「なに。」
「好きです…大好きです。」
「うん。知ってる。」
「…ヒバリさん。」
そこは好きって言ってくださいよ。
「いつも俺ばっかり好きで好きでしょうがないんですよね…」
「そうかな」
「そうですよ!!」
うぅ…と言いながら、また泣きそうな顔になる。
「…だっていつも好き好き言ってたら、なんか軽そうじゃない?」
へ?といってもともと丸い琥珀色の瞳はさらに丸く見開いた。
「ヒバリさんがそんなこと考えてるなんて意外でした。」
「僕もだよ」
君のせいだよ、といってそっとソファーに沢田を寝かせる。
「えっと…この状況はもしかして…」
「だめ?」
「だめ…じゃないですけど…」
恥ずかしいなあと呟きながら、沢田は小声でいった。
「や、優しくしてくださいね…」
その一言でヒバリの理性が失われたのは、言うまでもない。
〈end〉
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[ 12/21 ]