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繁華街からは少し離れていて、快速電車も止まらないようなこの町は都会に比べれば平和だと思う。
しかし警察官の仕事というのは平和すぎても成り立たない。田舎じゃ大した成果をあげられるはずもなく、かといって実績がなければ仕事は任せてもらえなくなり、余計に成果を出しづらくなる。悪循環だ。
そういうわけで無理やりに探し出してでも怪しい人物は捕まえなければならないし、少しでも疑わしければ突っ込まなければならない。それが、良いのか悪いのかは別にして。

「君、こんな時間に何してるの」

深夜の仕事は概ね夜間外出する青少年の補導が中心となる。良いカモ、もとい不健全な青少年らしき影に近寄ると、露骨に面倒そうな顔をされた。特に怪しくもないが、形式的に尋ねる。

「ダメだよ、君まだ未成年でしょう。こんな時間にうろついたら危ないんだから」

気弱そうな少年だ。と思ったものの、よく見るともう大学生くらいかもしれない。それにしては反論してこないので、おそらくまだ高校生なのだろうが。

「だから早く帰りたかったのに……」

彼は何かブツブツと呟くと、こちらを見てため息をついた。失礼な態度に苛立ち、こちらも強く出る。

「身分証明書あるかな? あと、鞄の中見させてもらうよ」

鞄に手を伸ばす。すると、彼の手が重なった。何か見られたくないものでもあるのかをと警戒していると、その手を引いて彼のズボンのファスナーの辺りにあてがわれる。
もしや、変質者だったのか? 何か対策しなければならないはずなのに、頭が回らなくなる。

「ちょっと、君……」

何か言わないとと口を開くと同時に、重ねた手の上で自慰を想起させる動きを始められる。不思議と嫌悪感は湧かず、いつの間にかその手が外されていたにも関わらず手の動きが止められなくなる。

「ほら、ここに隠しているものを見せなさい」


***

制服というのはそれだけでそそられるものがある。
人の居なくなった交番に連れ込まれ、大人の身体検査を受ける……。夢のようなシチュエーションの相手がハンサムで長身なお兄さんというのだけが残念すぎる。せめてかわいい女顔とかでいてくれないと、僕の性的嗜好が狂ってしまいそうだ。

「ほら、ここが硬くなってるね。どうしてかな?」

お兄さんは椅子に座った僕の後ろから抱きつくようにしてファスナーをなぞる。パンツの中でビクビクしてしまう僕。痴女風お兄さんとお巡りさんプレイとかちょっと刺激が強すぎる。

「黙秘かい? 仕方ないな、それなら直に確かめるしかない」

前に回ってきたお兄さんが跪いて、ベルトを外す。カチャカチャと金具の音が響いてなんだか気恥ずかしい。あっという間にズボンとパンツを下ろされると勃起したそれが露わになり、お兄さんはごくりと唾を飲み込んだ。

「はぁ、はぁ……んんっ、こんなところで勃起する、なんて、いけない子だな」

はぁはぁ言いながらちんこのすぐ側まで顔を寄せたお兄さんは、とろけた目で僕を見上げる。餌をお預けされた犬みたいだ。

「お巡りさんこそ、僕の舐めたいんですよね?さっきから熱い息がかかってるんですけど」

俺がそう言うと、その言葉にさらに興奮したのか頷いて舌を出す。ギリギリ当たらない辺りに吐息を感じてくすぐったいし、エロい顔に煽られて先走りが滲む。

「はぁっ、ふぁ、ん、舐めたい、これ」
「まだダメですよ。我慢して」

切なそうに息を乱すお兄さん。本当に舐めたくて仕方ないのか、開いた口から見える舌が急かすようにちろちろと動いている。

「早く、頂戴……っ、ん、ください……っ」

その光景に満足しておねだりも聞けたところで、僕が「よし」と言うとお兄さんは待ちかねていたように僕のちんこにしゃぶりつく。

「んんっ、美味し……」

唇に男も女もない。柔らかいそこではむはむされた後丁寧にぺろぺろされてものすごく気持ちいい。先っぽにキスしたかと思うと口の中でちゅーっと吸われたり、とにかく気持ち良すぎてあっという間にイきそうになってしまう。

「すごく、上手です。ご褒美あげますから、全部飲んで下さい……!」

髪の毛を掴んで、頭を動かす。苦しいはずなのに感覚がおかしくなってるのか、お兄さんは気持ちよさそうなままだ。
喉奥の締まる感覚が気持ちよくて腰を打ち付けていると、射精感が高まってくる。ぐんっと押し込んだ瞬間から、どぷどぷと精液が溢れ出る。
ずるりと引き抜くとお兄さんの唇と僕のちんこの間に白い糸ができる。なんか妙にエロくてじっと見ていると、お兄さんは見せつけるようにごくんと口内の精液を飲み込んだあと、ぺろっと唇を舐めた。

「ご馳走さま、美味しかったよ」

最後まで痴女風。僕はこういうお姉さんに童貞を捧げるはずだったのに、どうしてこうなったんだろう。
首を傾げながらもお兄さんの連絡先と勤務日を聞いた僕は、暗い夜道を歩いて帰った。