ねんねんころり



「オイ、起きろヨ」
「んー…」


体をゆさゆさと揺すられている感覚がする。靖友が私の体を揺すって起こそうとしているらしいけど眠くて起き上がれる気がしない。


「オメェが見たい深夜ドラマあるから起こせッつったんだろォ?」


起きろヨ、そう言って今度はぺしぺしと頭を叩かれている。痛くはないんだけど鬱陶しい。ちょっと寝かせてくれないかな、今はドラマよりも体が睡眠を求めている。しかしなんか寝心地悪い。そういえばソファで寝ちゃったんだっけ。この枕も硬いなぁなにこれ?あ、靖友の膝か。丁度よく靖友がソファに座ってたから枕にしちゃったんだっけな。硬くて寝心地悪いけど枕に拘っている程余裕がない。
眠い、とにかく眠い。


「いい…録画しといて……」
「ア!?オメェこのまま寝る気ィ!?布団行けヨ風邪引くぞバカ!」
「んー…靖友つれてって……」


ったく、って呆れたような声が聞こえるけど知らない。私は眠い。寝かせろ。どうせメンドクセェってこのまま放置されるのはわかってるんだから。
…と、思いきや突然感じる浮遊感。さすがに何事かと焦って目を開けてみると、靖友に抱き上げられていた。しかも、滅多な事じゃ絶対してくれないだろうなって思っていたお姫様抱っこだ。これはさすがにドキドキしちゃうよ靖友!ちょっとだけ目が覚めちゃったけど!これ夢かな!?
なんて思っていたらベッドの上に降ろされる。本当に連れてきてくれるなんて。ドキドキしてたはずなのに布団に入ってしまえばすぐにうとうとし始めて、秒で眠りに落ちそうになる。せめて靖友におやすみって言ってから寝たいのに。今にもくっつきそうな瞼をなんとか開けていれば、「んだその顔」と靖友の笑い声がして優しく頭を撫でられた。


「早く寝な、バァカチャン」






BACK


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -