地底からのラブレター



岩の落下で潰れなかった憎いオレの頭にまたあの二文字が繰り返される。


もうあいつのことは考えたくねェ……


考えたくねーのに…


どうしても止まらねーんだ…。







なァ角都ゥー…



何で…

迎えに来ないんだよ?


オレ……

ここに居るぜ?


あんなやつにオレが殺されるわけがないことくらい、お前にだって分かってたはずだろ…?


もしかして……

怒ってんのか?


オレが心臓潰しちまったから怒って迎えに来てくれないのか?


そうなのか角都?




…………違うよなァ…。


お前がそんな理由でオレを迎えに来てくれないはずがないって、オレは知ってる…。


お前は自覚ないみたいだけど……


本当はめちゃくちゃ優しいやつだから…。







なァ角都ゥー…



オレさァ…


お前のこと……


マジで好きだったんだぜ…?




ハハッ……


この事を聞かされて呆れてるお前の顔が思い浮かぶぜ…ホント。



あーあァ…


何でこんなことになっちまったのかなァ…。



まァ…

大半はオレのせいなんだけどさ…。



けどやっぱァ…



お前と離れたくなかったなァ…って

スゲー思ってる。




そんであいつらに勝って……


またお前とずっと一緒に旅して…



お前に『気を抜くな』って…


『死ぬぞ』って言われたくて……



『お前はいつか必ずオレが殺してやる』ってあの言葉も……



期待してたのになァ……。





…………角都ゥー…。






それでもオレは……


 ずっと……



ずっとお前のこと待ってるからな…?




このまま腐っちまっても…




オレはお前だけを待ってるから……。







なァ角都ゥー…



だから……








お前がまだ生きてるって思わせてくれ……。










「……………カ………


ク……………ズゥ……」






それまで……






おやすみィ…


角都ゥー……。




(地上にさえ届かないこの思い)




目覚めたらお前が目の前に居る気がした。



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