6.メールアドレス



「・・・で、話しってなに??」


結局私はドラグニルを連れて体育館裏まで来てしまった・・・
ここまでくるのに相当な苦労を強いられたことは言うまでもなく、私はヘトヘトだった。
ドラグニルは不思議そうな顔をして私を見る。
私だって不思議よ。なんでドラグニルをこんなことしてまで連れてきたのか。


「あ、あの、さっきはかばってくれてありがとう」

「あーーー・・・あれか」


ドラグニルは頭をかきながら笑う。
あ、部活の時はネックレス外してるんだな。


「いいって!ほら、俺問題児だから!」


問題児なのに学年2位ってすごいわよ。
私なんか毎日夜遅くまで勉強しまくってやっと1位をキープしてるっていうのに。
ほんと、天才が羨ましくなる。


「そう。じゃあわざわざ呼び出してごめん」


私はドラグニルに背をむけた。
これ以上いるとドラグニルが部活できなくなるし、ほかの生徒に2人でいるところを見られたらお終いだ。

なのに、


「おいっ!」


なんでアンタは私を引き止めるの?


「・・・なに?」

「あのさ、お前携帯持ってる?」

「は?」


何を言い出すかと思ったら・・・
携帯?持ってるよ、持ってるわよ?
だから何?何が言いたいわけ?


「持ってるけど・・・」

「じゃあ、メアド交換しね?」


・・・やっぱコイツ馬鹿だわ。


「は?何のために?」

「同じクラスで隣の席なんだからいいだろ?仲良くしよーぜ!!」

「・・・」


さあ、 セナ 。どうする?


「な?いいだろ?」

「まぁ…メアドくらいなら」

「マジ!?サンキュー!」


するとドラグニルはポケットから携帯をとりだし、赤外線の準備を始めた。



「っし!通信完了!」



数秒間通信し、終わるとドラグニルが声を上げた。



「んじゃ、俺練習戻る!じゃあな!」

「じゃ、しゃあね」


私は走り去っていくドラグニルを見つめながら、大きなため息をついた。




…本当、運命って、最悪。


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