奇妙な青色だ、
綺麗ではなく、奇妙な青。
今日の空の色はおかしい。白い校舎が余計白く見えてしまう程、変な青なんだ。
「なんか。《絵》、みたいだな」
「《え》って、絵画の事だよね・・・」
「・・・紛らわしいな。」
「確かに。」
紛らわしい言葉を改めて確認して、ぼんやり。
青と白を見る。
「変だよな」
「・・・気にしすぎ。」
「だって、変だろ。」
「天変地異の前触れ、なんて思ってる?」
「・・・少し。」
たわいない会話をしながら部活に向かった。
いつまで続くかな、こういう日。
深司はボソッとつぶやいた。
だから俺は答えた。
終わらなければいいな。
ただの我が儘だけれど、そう思ったんだ。
「今日のアキラ、変だ。」
「さっ、早く部活行こうぜ!」
今日はもう、
巡っては来ない。
今日は、過去になり、
思い出となる。
だから、今を精一杯過ごすよ。
「青いなあ・・・」
眩むような青を見つめ、深司はため息混じりに言った。
「やっぱり気にしてんじゃん。」
「多少はね。」
青、青。そして白。
気が付いたら、ぽつんと白い雲が浮いていた。