▼ お誕生日のぐだ子ちゃんとヘクおじ
「ほい、マスター。」
ヘクトールがそっと花を1輪、差し出した。
「……え?」
リツカはとりあえず花を受け取って
ヘクトールを見る。
突然どうしたんだろうなんて顔に書いてある。
「何驚いてるんだ。誕生日ってやつだろ?」
言われて気づいた。
慌ただしい日々にそんなこと忘れていた。
「え、わ…忘れてた…ありがと、ヘクトール。」
パァっと明るい笑顔を浮かべて
花を匂いをかぐ。
とても優しくいい匂いがする。
「ほんと、マスターは可愛いねぇ。
笑った顔がピカイチに。」
ヘクトールがリツカの頭を
クシャクシャと撫でる。
少し乱暴だがそれがまた嬉しく感じてしまう。
「えへへ…なんか、元気でたから種火狩りに行こう。」
「お、いいねぇ。おじさんも付き合ってやるよ。」