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金ちゃんちゅっちゅっ


「金ちゃん、金ちゃん、」

少女はソファに座る男の膝の上に座り
男の首に腕を回して抱きついていた。

「ちょ、ぉ、おい」

少女の顔は赤く、それは恐らく…
さっき食べていたチョコが原因だろう。
バレンタイン、というイベント。
その時にもらったであろうチョコに
酒が入っていたのだろう。
あまり酒に弱くない少女には
それはそれはきつい一撃となったわけだ。

「金ちゃんいいにおいする、好き〜。」

そういって首に触れるだけのキスをする。
柔らかな唇の感覚とちゅっというリップ音に
当然の事ながら、反応してしまう。

「〜…ちょ、ほんっと…離れようぜ大将?」
「やだぁ…」

離そうとするとやだやだと駄々をこねながら
さらにギュッと抱きついてくる。
…柔らかい、感触がする。

ここのあたりで何かが吹っ切れたような気がした。

「…リツカ…」
「金ちゃ、ン…」

首にキスを続ける少女の後頭部に手を添えて
その唇にキスをする。酷く心臓が煩い。

少女のうっとりとした目が黒いレンズ越しに見える。
少女が手を伸ばしてそのレンズを奪い去っていった。

「……リツカ」

するりと腰を撫でると少女がビクンと身体を震わせる。

「ん…なんか…それきもちい…」
「…もっと、気持ちよくなるか…?」

煩い心臓を無視して問いかける。
少女はへにゃりと笑って頷いた。






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