×
「#学園」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -


オルタニキとぐだ子ちゃん

夜中、ふと目が覚めると
誰かが布団の中に入ってきた。

「…クー・フーリンオルタ?」
「……。」

武装を完全に解いた
クー・フーリンオルタがそこに居た。
彼が武装を解く、など有り得ない。
天文学的確率ですら霞むほどの
僅かな可能性すらないにも等しい。
にも、関わらず。
少女を抱き枕宜しく抱き抱える彼は
完全に武装を解いている。

少女は悩んだ末、こう結論ずけた。

きっとこれは夢であると。

ならば何の問題もないじゃないかと
迷わずその手を彼の首に回して抱きつく。
存外温かな体温が眠気を誘う。

「おやすみ、クーちゃん……」

実は呼んでみたかったその名を呟きながら
目を閉じれば船は簡単に泳ぎ出す。

気のせいだろうか。

よく寝ろ俺のマスター リツカ

という声とともに頭を撫でられたような気がした。






top