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ヘクおじのマント借りたい

「寒いなぁ…」

ポツリと少女が呟く。
今夜は洞窟で野営なのだが、如何せん夜。
気温は容赦なく下がり体温を奪う。
火を炊いてはいるがやはり周りが冷えすぎて
これだけではどうにも冷える。

「よう、リツカ。」
「ヘクトール!あれ、他のみんなは?」
「見張りだぜ。流石にマスターの傍に誰もいない
 ってのは心配だってんでおじさんが来てやったんだ。
 感謝してくれよ〜?」

そうイタズラっぽく笑いながら
ぽふぽふと少女の頭をヘクトールが撫でる。

「ありがとーおじさん。
 ついでにそのマント貸して寒い。」
「えーしかたねぇな〜」






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