▼ 現パロ双子設定巌窟王 SS
窓の外を見ると雪が降っていた。
「……どうりで寒いわけだ。」
机と向き合い勉強をしていた少女は
ぐっと伸びをすると
椅子から腰を上げ部屋を出る。
寒さに震えつつも階段を降り、
リビングに向かう。
リビングに置いてある
湯沸かし器のスイッチを押して
インスタント食品の入った籠を眺める。
「……眠気覚ましに珈琲でも入れよう。」
お気に入りのマグを出して
籠からインスタントコーヒーを出して
その粉をマグに適当にいれる。
「……今日は冷えるな。」
「あ、エド。」
のそりとブランケットを羽織ってやって来たのは
双子の兄。
「コーヒー飲む?」
「あぁ、貰おうか……。」
ついさきほど起きたのか
欠伸を一つして椅子に座る。
兄のマグにもコーヒーの粉を入れた。
湯沸かし器は性能がいいようで、
もうお湯が湧いていた。
マグにお湯を注ぐと
ふわりとコーヒーの匂いと湯気が舞う。
「ありがとう、リツカ。」
「どーいたしまーして。」
こうして、二人で飲むコーヒーが大好きだった。