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「#幼馴染」のBL小説を読む
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お風呂なメフィぐだ お誘い編

雨でずぶ濡れになった。
寒い。
震えながら濡れた服を脱ぎ捨て
風呂の扉を開けると

「おや!リツカ」

何故かメフィストがいた。


「……びゃー?!」


どういう訳か、まるで当然とでも言わんばかりに
湯船に浸かっている。
髪は濡れて長く真っ直ぐに伸び、
頬にペイントはなく綺麗な白い肌で
勿論全裸。隠すなどということはなく、
完全なる全裸。完全なる丸裸。
サーヴァントの裸なんて
貴重中の貴重とか普段考えているのに
この時ばかりはそんな考えも湧かず、
思わず変な悲鳴が出たが
混乱してるスキにメフィストによって
リツカは湯船に。
そしてメフィストも湯船に浸かる。

「リツカ、リツカ?
 何を恥じらう必要があるのでしょう?
 もうそう言う関係であるというのに!」
「あああああぁデカイ声で言うんじゃないよ!!」

にこやかに、はっきりと、大きな声でそう言いながら
笑顔でリツカを抱きしめるメフィストに対し
真っ赤な顔でメフィストを引き剥がそうとするリツカ。
しかし当然ながらビクともしない。
それどころか抱きしめる力は強くなる一方だ。

「わ、わかった!わかったから!!」

そういうと少し力が弱まる。
ほんの少しだけ、弱まる。

諦めてその胸に身体を預けると
お利口、とでも言わんばかりの顔で
リツカの頭を優しく撫でる。

少し冷たい肌が心地いい。
あぁ、まったく。
"そういう関係である"という言葉は
1ミリも否定出来ないんだなぁ
なんて頭の片隅で思っていると
腰に何かが巻きついた。

見ると揺れる水面の向こうに赤い尻尾が見えた。

これはそういう"お誘い"であって、
思わず頬が赤くなる。

「…いつも、思うんだけどさ…」
「はい」
「拒「ありません」はやっ」

即答だった。






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