×
「#年下攻め」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -


魔王ぐだ子と勇者ジークフリート(パロ?)

御伽噺は、

魔王が死んでそれでおしまい。

それでおしまい。



私は玉座でただ待つだけ。

御伽噺の終わり ゆうしゃさまを。



が、しかし。

終わりは何かの始まりだったようだ。




「……すまない。」

男は謝る。
捻れた角、逞しい両翼、平たい尾。

一方私は、
赤のドレス、赤のケープ、金の杖。




……明らかに男の方が魔王のよう。

「魔王よりも魔王らしく、本当にすまない…。」
「いや…私の方こそごめん…。」
「竜の呪いでこのような姿に…すまない…。」
「私、転生したら娘で…というか
 止めを刺さないのかお前…」
「…俺は勇者じゃなくて旅人で…すまない」
「はぁ?!お前勇者じゃないのに
 この私 魔王を倒したのか?!」
「す、すまない……」


なんていうことだ!

ただの旅人にやられるなど魔王失格!!
その瞬間自分の中で何かが砕けた気がする。


「す…すまない……。」
「き、気にするな…ランクが下がって
 魔王から魔人になっただけだ…」
(※魔人→ちょっと魔力の高い人間レベル)
「す、すまない……」
「……貴様、責任とって私を仲間にしろ…」
「か、かまわないが…その…すまない…」




御伽噺は、簡単には終わらないようだ まだつづくようだ






top