▼ ほのぼのぐだ子とヘクトールおじさん
サーヴァントには休息はいらない。
とはいえ、
ただぼーっとしている時に、
眠気が来るのは変わらないようだ。
与えられた部屋のベッドにぼふりと倒れ込む。
存外ふかふかしたベッドは
速攻で眠れるほどの安心感がある。
数分も立たぬうちに眠ってしまった。
「おじさーん、ヘクトールおじさ…あれ…?」
相談をしようと書類片手に
ヘクトールの部屋に訪れたリツカは
ベッドで寝息を立てているヘクトールを見つけた。
サーヴァントが眠っているのを
初めて見かけたリツカは
ついその寝顔をまじまじと見てしまう。
なんとも眠気を誘う寝顔だ。
あくびを一つ零した時、
ヘクトールがうっすら目を開けた。
「あ、ヘクトールおじさんおは、えっ…」
うっすら目を開けたヘクトールに
ベッドに引きずり込まれ
ぬいぐるみよろしく抱きしめられた。
「へ、ヘクトールおじさん?」
胸に押し付けられた頭を
無理やり動かしてヘクトールの顔を見る。
先ほどうっすら開いていた目は閉じていて
規則正しい寝息が聞こえる。
「う、動けない……」
ギュッと抱きしめられた腕の中は
とても温かくて心地良い。
ほわりと漂うのは洗剤の匂いだろう。
いいにおいだなー
そんなことを思いながら
抗い難い眠気に身を任せた。
「あーねすぎ、た……」
目を覚ますと
我が愛しのトロイア を抱きしめていた。
一気に顔が赤くなったのが自分でもわかる。
どうしようかと混乱してる最中に
リツカが目を覚ました。
「んー…おはよーヘクトールおじさん…」
「お、おぅ…おはようマスター。」
この直後マシュが来て滅茶苦茶言い訳しました
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