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李先生とぐだ子

リツカは、李書文の腕の中にいた。


「随分甘えただな。」
「ん……。」


胸に擦り寄るリツカの髪をそっと撫でると
もっと、と言わんばかりに
じぃっと此方を見つめ出す。

「せんせ、いい匂いする。」

リツカは李の首に腕を回し、
ギュッと抱きついた。
ふわりと漂うリツカの匂いに口元が緩む。

ふ、っとリツカの力が弱くなる。
恐らく、眠かったのだろう。
耳元で規則正しい寝息が聴こえてくる。


呵々 かか…儂に甘えすぎるなといったのだがなぁ…。
 愛し仔 このバカめ…。」

そう呟く李の目は、ただただ穏やかだった。






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