▼ 名前変換ほぼなし (鶴姫?)
文が来た。
姫巫女様が危険と。
神輿に乗った怪しげな男は、
「救いたくば、戦え戦え。」
そう言って笑う。
私は刀を手に戦場を駆けた。
傷が出来ても骨が折れても戦った。
戦って、戦って、戦い続けて、
やっと、会えると思っていた。
思っていた。
また名前を読んでもらえると思った。
あの優しい声で
「Not」と読んでくれると思った。
けれど。
「騙されたとも知らずにな。」
白い髪の男は、
とっくに事切れたであろう姫巫女を
引きずって歩いていた。
その瞬間、自分の中で何かが壊れた。
気がついたら、
私が知っているものは誰も居なくなっていた。
伊達も、徳川も、毛利も、
長宗我部も、松永も、誰もいない。
みんな死んだ。みんな殺した。
みんないなくなった。
私は、
壊れた、壊れた、人と、私と
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