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春うらら   (学バサ)

珍しく、風魔があくびをしていた。

ぱたぱたと叩くホコリ叩きが
だんだん遅くなっていくのに
くすりと笑うとそれに気づいた風魔が
気まずそうに顔をそらした。

「…おはよ。」
「……………」
「眠そうね。」
「…………」

風魔がすっと胸ポケットからメモを取り出し、
さらさらと何かを書き込んだ。
それをNotが見やすいように見せた。
少々古風な綺麗な文字で
『春うらら』と書かれていた。

確かに今日は桜を揺らす程度のそよ風が吹き、
太陽の光は柔らかに射し込んでいた。

ここで眠ればさぞ心地がよかろう。


「………風魔君。」
「………………」
「私昼寝するから起こしてよ。」

そう、Notが笑った。



春うららか ゆらゆら長閑


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