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トリトン先生と昼寝

だらりとベッドに寝そべってウトウトと微睡む。
トン、トン、と優しく背を叩かれ心地がいい。

「ん…んー…ねむむ…」
「寝てしまえ。育ち盛りの娘だろう。」

隣に座るのは副担任のトリトン。
呆れたような顔をしているけれどその目はとても優しい。

「…トリトンせんせーだっこ」
「は?何言ってんだ馬鹿者め。」
「だっこ」
「…まったく」

よっこいしょと少女を抱き上げ男は微笑みかけてくる。
赤子でも寝かしつけるような穏やかさに
少女はあくびを一つ零した。

「トリトン先生、手、つないで。」
「今日は随分と我儘だな…ほら」
「んひひ…」

手をそっと握って頭を撫でてくれる男に
少女は幸せそうに微笑んで船を漕ぐ。
程なくして寝息を立てだした少女に
ため息をひとつついて
少女の頭を優しく撫でた。


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